2016/12/10に開催されたMini Debian Conference Japan 2016に参加してきました。場所は日本橋のサイボウズオフィス内で、LibreOffice Kaigi 2016と同時開催でした。自分も一応両方に参加するつもりで申し込みも両方にしたのですが、結果としてDebian側の話ばかり聞いていました。 その時の様子はハッシュタグ#debianjpでツイッターを検索するとある程度様子が伺えると思います。自分が参加しているセッションについてはある程度ツイートしています。せっかくなのでMomentsを使ってみようかと思ったのですが、全部のツイートが出てこない上に時系列に並んでいない、並び替えはすべて手動という使い勝手の悪いインターフェースで断念しました。 個人的には音響モデルを含めて自由ソフトウェア実装として作ったバーチャルシンガー徵音梅林(ちおんメイリン)に最もインパクトを受けました。発表は台湾の張正一(Chou Shouichi)さんでした。 発表資料の中でも触れられていましたが、クリプトン・フィーチャーの商用ソフトウェアであるVOCALOIDは作成できる内容に制限があります。初音ミクのEULA(PDF)にありますが、公序良俗に反するなどの歌詞を含めることを禁止しています。現実にはそういった内容のものが作成、公開されているのですが、規約レベルではアウトです。張さんは、ギターを燃やすパフォーマンスの写真などを交えて「音楽活動は自由であるべきだ」と主張されていました。これには強く同意します。 ソフトウェアのベースはWORLD(修正BSDライセンス)というパテントフリーなものを使っているとのことでした。音響モデルもマスコットキャラクターもCC-BY 3.0で配布しています。 残念ながら、まだフロントエンドについては実装がこなれていないようです。デモではWineでVOCALOIDのエディタを利用されていました。まだ日本で利用している例はほとんどなさそうですが、頑張って欲しいと思います。
Month: 12月 2016
自作辞書のブートストラップを考える
かな漢字変換や形態素解析といった処理を行うにあたって、辞書は必要不可欠な存在です。これを一から自作することを考えています。 適切な単語のリストの作成 単語に対する読み、品詞の追加 単語に対するコスト値の算出 データソースはWikipediaを使う こんな感じでおそらくはできるでしょう。時間はかかると思うので、ゆっくり考えていくつもりです。 今はまず教師なし機械学習による単語分割を使って、単語リストを作ることを試みています。これについては階層Pitman-Yor過程に基づく可変長n-gram言語モデル(VPYLM)の実装が複数あり、それを使うことである程度下処理ができます。 latticelm C++/OpenFSTによる実装 vpylml-python C++/Pythonによる実装 (解説記事) Wikipediaの記事はhttps://dumps.wikimedia.org/jawiki/からダウンロードできます。本文のダンプはjawiki-latest-pages-articles.xml.bz2というファイル名です。これをWikipedia ExtractorというPythonスクリプトでプレーンテキストに変換できます。変換時に警告が出ますが、それはたいてい自己参照に関するものなので、放っておいても大丈夫そうです。 さしあたって、展開ディレクトリ/AA/wiki_00を対象にlatticelmをデフォルトパラメータで実施したところ、以下のような感じになりました。 ちょっと分割されすぎですね…ハイパーパラメータはいろいろとあるので、チューニングはいろいろと必要そうではあります。他に試された人の解説によると、初期状態がすべて分割されている点が大きいとのことです。 以前の記事で紹介した「続・わかりやすいパターン認識 教師なし学習入門」には通常のPitman-Yor過程までは解説されており、VPYMLに関してはなんとなくでしか理解出来ていません。もう少し自分の理解も深めたいところです。 単語分割自体は系列ラベル問題とみなしてRecurrent Neural Networkベースで処理することも出来るそうですが、教師あり学習なのできちんとしたデータセットを作る必要があります。そこにたどり着くまでのところを、教師なし学習との組み合わせでなんとか実現したいところです。
IIJmioファミリーシェアプランに追加する形でDoCoMo SIMから転入
個人的にIIJmioタイプDファミリーシェアプランを一人で使っていたのですが、音声用に長年DoCoMoの契約を続けていました。ちょうど更新月に入ったのでこの機会にMNP転出することにしました。ファミリーシェアプランが追加のSIMを頼めるようになっていたので、MNPの転出先としてそちらを選んでみました。この時どのメニューから選択すると正しく申し込めるのかが分かりづらかったので記録しておきます。 会員専用ページ(https://www.iijmio.jp/member/)の「SIMカード追加」(https://www.iijmio.jp/service/setup/hdd/addsim/confirm.do)を選択 遷移したページでサービスコードがファミリーシェアプランになっていることを確認 SIMカードの追加を選択 機能から「音声通話機能つき」を選択 「MNP転入」という項目が選べるようになるので選択 MNP転入に必要な情報を入力 会員トップページの「ご購入お申し込み」から選択してしまうと新規プラン追加になってしまうので、気をつける必要がありました。 今後MNPする機会はそうそう無いとは思いますが、忘れないよう記録しておきます。 そもそもDoCoMo FOMA以前はNTTパーソナルのPHSをずっと使っていたのですが、2004年あたりで「端末料金3万円OFF」と引き換えに乗り換えを行いました。当時5万円程度したモトローラM1000を2万円程度で購入できたのですが、電話番号を変える作業は結構大変でした。今思えば、もっと粘ればPHSからのMNPができたのでそのほうが楽だったかもしれません。